特例加入制度でも保険料は自己負担

特別加入制度とは、一定の要件を満たせば個人事業主でも労災保険に加入を認める制度です。具体的には、下記の4通りです。

  • 中小事業主等
  • 特定作業従事者
  • 海外派遣者
  • 一人親方等

たとえば建設業などの自営業者は、いわゆる一人親方として、労働者を雇わずに自分自身で働くことも多く、業務の実態は労働者と変わりません。このため、労働者と同じく保護されるべきということから、特例加入が認められています。

ただ特例加入制度の場合、保険料は労働者が負担することになります。

労災保険のキホンを抑えたところで、あらためて今回決まった内容を見ていきます。

保険料の負担先は「個人」

先述した通り、ウーバーイーツの配達員について、この特例加入制度が適用されることが決まりました。

ただ、保険料は自己負担となり、また加入は任意なため、どれだけ普及するかはわかりません。

これに対し、労働組合「ウーバーイーツユニオン」は2021年5月24日、保険料は企業側が負担する制度にするように政府に要望していました。つまり、特例加入制度ではなく、本来の労災保険を適用するよう求めたのですが、実現されない格好に落ち着きました。