つみたてNISA・iDeCo「どこが違う?」

では、ここからは2つの制度の「大きな違い」はどこか、そして併用できるのか、はたまた併用する意味はあるのか、についてお話ししていきます。

つみたてNISAとiDeCoの違いについては大きく分けて2つあります。

① 売却時や受取時のメリット

一つ目は、出口(=売却時や受取時)のメリットについてです。

つみたてNISAは20年の非課税期間内であれば売却時の利益に税金はかかりません。

一方でiDeCoは運用期間中の運用益とスイッチング(途中での商品変更)については非課税です。

ただし、出口(=最終的に受け取るとき)には非課税にはなりません。

「一時金」として一括で受け取る場合は「一時所得」に、「年金」として分割して受け取る際には「雑所得」として課税対象となります。

ただし、それぞれ「退職所得控除」「公的年金等控除」の対象となり、税金が軽減される点については、税制面である程度優遇されています。

しかし、つみたてNISAは売却益に関しては20年以内に売却すれば「完全」に非課税となります。

② 「税制面」でのメリット

2つ目は、「税制面」でのメリットです。

つみたてNISAの非課税対象は、投資信託の運用益で、かつ購入から20年以内に利益を出した場合のみです。

iDeCoでも、投資信託の運用益や、定期預金の利息が非課税となります。

それに加え、毎月の掛金が全額所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。よって、運用中の投資信託でマイナスが出ていたとしても、毎年一定の節税効果があります。

つまり、iDeCoの場合、資産の評価額だけ見ると損をしている状況でも、節税のメリットを受けることができます。