6月といえば、”ジューンブライド”が主役となる結婚シーズンです。しかし、何らかの縁で夫婦となっても、のちにそれぞれの事情で別々の道を選ぶことは、あります。

とりわけ一定の年数連れ添ったカップルの場合、離婚時の「お金」にまつわる問題を避けて通ることができないケースも多いはずです。

夫は会社員、妻は専業主婦だった夫婦(その逆もあり)が離婚した場合、老後にもらえる年金を考えてみます。一方は厚生年金(国民年金+厚生年金)、もう一方は国民年金だけというのは不公平といえるでしょう。

そうした不公平を解消するためにできた制度が年金分割制度です。しかし、この制度によって、夫がもらう厚生年金の半分を妻がもらえるようになるわけではありません。

いざという時に対策を取れるように、離婚時の年金分割について正しく知っておきましょう。

年金分割制度とは

まず最初に、婚姻期間中に築いた財産は夫婦の共有財産という考えがあります。

会社員と専業主婦(主夫)の夫婦の場合を考えてみましょう。

厚生年金は国民年金に上乗せされて給付される年金であり、所得に応じて支払った保険料に基づいて年金額が決まります。つまり、保険料は共有財産から支払っていたのに、離婚したら一方だけその分の年金がもらえるというのは不公平です。

そこでできたのが、離婚時の年金分割制度です。厚生年金の報酬比例部分(※)を分割し、少ない方の年金額に反映させます。(※報酬および加入期間に基づいて計算される部分。基礎年金を含まない厚生年金のこと)

ここで気を付けたいのが、一方の厚生年金の報酬比例部分の半分を受け取れると勘違いしてしまうことです。対象となるのは婚姻期間中に支払った保険料分の年金です。婚姻前の期間は除外されます。

一方が厚生年金に加入、もう一方が国民年金のみの夫婦の場合、分割の対象となる厚生年金の額は次の式で大まかに知ることができます。

(厚生年金の受給額※)×(婚姻期間)÷(勤続期間)=分割の対象となる年金額

※基礎年金を含まない厚生年金の報酬比例部分。加入期間中の月収が一定と想定。

例えば、厚生年金の受給額が80万円(平均給与30万円くらい) 、婚姻期間が25年、勤続期間が40年だった場合は、80万円×25年÷40年=50万円が分割の対象となります。

次に分割の方法を見ていきましょう。分割の方法には「合意分割」と「3号分割」があります。

【合意分割】

合意分割は、婚姻期間中に夫婦共に厚生年金の加入期間がある場合に、厚生年金の受給額が少ない方が多い方に分割を請求します。話し合い(決裂した場合は裁判)で割合を決めますが1/2が上限となります。

【3号分割】

3号分割は、2008年4月1日以降に国民年金第3号被保険者(専業主婦など)であった場合に、夫婦間の合意がなくとも、分割対象の年金額の1/2を受け取ることができる制度です。

2008年4月以前の第3号被保険者だった期間、または、厚生年金に加入していた期間については合意分割となります。

どちらも離婚成立から2年以内に請求する必要があるので、期限に気を付けましょう。