離婚とお金の問題

年金額だけを見ると、離婚しない方が得のように思えますが、離婚は損得で是非が決まるような簡単な問題ではないでしょう。要は分割できることを知っておくことで、損をしないことが大事です。

分割は年金だけではありません。退職金も給与の後払いという性質があることから、離婚時の財産分与の対象となります。

退職金の分割

年金分割と同様に、以下の式で計算します。

(退職金額)×(婚姻期間)÷(勤続期間)=分割の対象となる退職金額

分割割合は話し合いで決める場合は自由に設定できますが、調停や裁判になった場合は原則として1/2で分割します。

また、退職金が財産分与の対象になるかどうかは、すでに支払われている場合、これから支払われる場合、不確定な場合など、それぞれの事情によって異なります。詳しく知りたい場合は弁護士などに相談してみるとよいでしょう。

婚姻期間中に築いた財産は夫婦の共有財産という考えを知っておけば、専業主婦(主夫)でいた期間の労働が無償の労働ではなかったことに気づくことができます。老後の生活を守るためにも、こうした知識をきちんと知っておくことが大事です。

参考資料

石倉 博子