給与明細で見かける「標準報酬月額」は、実は7月に見直され、今後の保険料や将来の年金額に影響します。そんな「標準報酬月額」が2027年から段階的に上限額の引き上げが行われるのはご存じでしょうか。どういうことか解説します。
1. 毎年7月に見直しされる「標準報酬月額」の仕組みとは?
給与明細に記載されている社会保険料は、毎年見直されています。
毎年7月1日現在で会社に勤めている全被保険者について、その年の4月から6月の給与(報酬)を基に標準報酬月額が決定されます。この見直しを「定時決定」と呼び、決定された標準報酬月額は、原則としてその年の9月から翌年8月までの社会保険料に適用されます。ただし、昇給や降給などで大きく給与が変わった場合や、育児休業・産前産後休業から復帰した場合には、「随時改定」など臨時に標準報酬月額が見直されることもあります。