最低賃金は上げるべきか?
ここまで、最低賃金1500円への引き上げについて、解説してきました。みなさんはどう感じたでしょうか。ネット上でSNSなどの声を見てみると、さまざまな意見があります。
- 最低賃金を上げすぎると企業が人を雇わなくなり、1人ひとりにかかる負担が大きくなる。
- アルバイトで働いている方であれば、時給を上げるより社員雇用への道を訴えるべき。
- 最低賃金が上がっても、税金や保険料も同時に上がるからあまり意味がない。
最低賃金の引き上げを含む賃金相場が上がった場合、「従業員のリストラを検討する」という企業が約1割-。内閣府が2021年5月13日に公表した調査にはこんなデータもあります。最低賃金をめぐる議論は今後も続くので、チェックするようにしましょう。
参考資料
- 全国労働組合総連合「【見解】コロナ禍を理由にした最低賃金の抑制は許されない 貧困と格差の是正、地域経済再生のためにも全国一律制の実現を ━ 8時間働けば「ふつう」の暮らしができる最低賃金の実現を求める全労連の見解 ━」
- 全国労働組合総連合「全国一律の最低賃金をつくろう」
- 金融広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2020年)のポイント 」
- 労働運動総合研究所「労働総研ニュースNo.371・372 2021年2・3月「2021年春闘提言」
- 内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における中小企業の経営意識調査」
齊藤 慧