賃上げで約170万人の雇用創出に
それでは、最低賃金が1500円に上がった場合の経済効果も見ていきましょう。
労働運動総合研究所(労働総研)が2021年1月18日に発表した春闘への提言によると、最低賃金1500円への引き上げは、国内生産を26.7兆円、付加価値を12.95兆円増やし、169.5万人分もの新たな雇用を生み出し、税収を2.48兆円増加させるとの試算を発表しています。
また、非正規雇用を正規化することで、下記のような効果があると試算しています。
- 国内生産…15.6兆円
- 付加価値…7.5兆円
- 新たな雇用…98.7万人
- 税収…1.44兆円
賃金の引き上げは企業の労務コストを上昇させるが、やがて家計消費需要の拡大を通じて新たな国内生産が誘発され、企業経営にプラスなど大きな経済効果を生むと全労連は睨んでいます。