年金だけで、老後は安心できる？

ここでいったん、「老後の生活費」についても目を向けてみます。

先ほどの平均年金月額を単純計算すると、「会社員の夫と専業主婦の妻」の二人世帯ならば、月に受給できる年金額は21万円ほどになりますね。

ここでちょっと気になるのが、「老後の生活には、どのくらいお金が必要なのか」ということでしょう。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］令和2年調査結果」では、今の70歳以上・二人以上世帯は、最低生活費としてひと月あたり31万円が必要である、という結果が出ています。

ひと月の年金額が21万円の世帯であれば、毎月10万円の赤字が出ることになりますね。

上記はあくまでも一例ですが、さらにゆとりある生活を望めば、必要となる金額も増えます。

また、年を重ねることで通院や介護が必要となる可能性も視野に入れておく必要がありますね。

住まいのバリアフリー改修や、有料老人ホームへの入居を考えた場合には、かなりまとまった金額が必要となることは、覚悟しておかねばなりません。

よって、公的年金だけを頼りにする老後の生活は、かなり心もとないといってよいでしょう。

「人生100年時代」はすぐそこまで来ています。セカンドライフの入り口手前であわてることがないよう、できるだけ早い時期から、老後資金の準備をスタートされることをお勧めします。