「将来はいくら年金がもらえるのだろう?」

このような疑問をお持ちの方は結構多いのではないでしょうか?将来受給できる年金額は、年収や就業形態によって個人差があります。

そこで本日は、10年以上大手金融機関で勤務した経験のある私から、国民年金と厚生年金の受給額の現状、そして「老後のお金と暮らし」についてお話ししてまいります。

公的年金制度の基本

まずは、公的年金制度についてご説明させていただきます。厚生労働省「年金制度の仕組み」によると以下のとおりです。

年金制度の仕組み

  • 現役世代は全て国民年金の被保険者となり、高齢期となれば、基礎年金の給付を受ける(1階部分)
  • 民間サラリーマンや公務員等は、これに加え、厚生年金保険に加入し、基礎年金の上乗せとして報酬比例年金の給付を受ける。(2階部分)
  • また、希望する者は、iDeCo(個人型確定拠出年金)等の私的年金に任意で加入し、さらに上乗せの給付を受けることができる。(3階部分)

国民年金の保険料は年齢や収入に関係なく一律です。受給する年金額も納付した保険料の種類(全額・軽減・免除)と納付月数で決まりますので、現役時代の年収で変わることはありません。

一方で、厚生年金は報酬比例年金の給付を受けるため、現役時代の年収によって変わると考えられます。

では、国民年金と厚生年金の受給額はどのような分布になっているのでしょうか?

厚生労働省の最新版の資料をもとに、次で詳しく見ていきます。