老後の生活費って、どのくらいかかりそう?

ここからは、70代世帯の生活費について見ていきます。

総務省の「家計調査報告(家計収支編)―2020年(令和2年)平均―(二人以上の世帯)」によると、70~74歳の消費支出は24万6656円です。

先ほどの公的年金収入から、上記の消費支出を差し引くと4万3538円の赤字になります。月に約4万3000円の赤字が仮に20年続いた場合、トータルで約1032万円が必要となり、その分を自助努力で用意する必要があります。

ただ、ここで留意したいのは、老後に必要となるお金は「生活費」だけではない、ということ。

通院や介護にかかるお金、友人とのつきあいや、孫へのおこづかい、趣味や旅行のための費用、といったこまごました出費が上乗せされてくるわけです。

また、自宅のバリアフリー改修や老人ホームへの入居を考えた場合は、まとまった金額が別途必要となります。

「ゆとりある老後の生活を安心して過ごすために、どう備えておくべきか」

これはやはり、現役時代のうちから考えていく必要がありそうですね。