さいごに

70代以上世帯の貯蓄事情を俯瞰しましたが、まさに「老後格差」とも呼べる二極化が見られました。

この老後格差の背景にはさまざまな問題が隠れているでしょう。そして、その一つが「現役時代の貯蓄に対する意識の差」があることは確かであるといえそうです。

私たちの多くにとって、「何千万円」という老後資金は、一朝一夕で準備できるものではありません。歳月をかけて、お金を貯めて増やしていく意識がとても大切です。

長い老後を見据えたお金の準備は、早めにスタートされることをおすすめします。

資産運用は、運用期間が長ければ長いほどリスクが軽減し、リターンが安定してきます。若いころから、コツコツと積み立てを続けていくことで、利子が利子を生む「複利の効果」で資産を増やすことにつながるのです。

お金に関する疑問やお悩みは、家庭によってそれぞれです。信頼できる「お金のプロフェッショナル」のアドバイスを受けながら資産運用をスタートされると心強いかもしれません。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料