60代「持てる世帯」と「持たざる世帯」貯蓄の中身はどう違う

Tanyawan Pensawat/shutterstock.com

現役世代のみなさんは、「還暦60歳以降」のご自身の生活をイメージされたことはありますか?

2021年4月、改正高年齢者雇用安定法がスタートし、70歳までの雇用機会確保が企業の努力義務となりました。また、在職老齢年金の支給停止基準額も緩和される方向で進んでいます。

シニア世代の就労を後押しする制度が整いつつあるこんにち。定年引き上げに乗り出す企業に関する報道をしばしば耳にします。一方で、長期化するコロナ禍においては、退職金を上乗せして受け取れる早期退職優遇制度の利用を検討する方も少なくないでしょう。

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還暦60歳前後の「生き方」は今後さらに多様化していくことが考えられます。また、さらなる老後に向けたマネープランの見直しに取り組むご家庭もいらっしゃるはず。

そこで今回は、60代世帯の貯蓄のすがたを眺めていきます。とりわけ、資産を「持つ世帯」と「持たざる世帯」の違いに注目しながら、老後のお金について考えていきます。

60代世帯「みんなの貯蓄」平均は?

まず、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年(2020年)より、60代の金融資産の保有状況を見ていきます。

それぞれ、「単身世帯」と「二人以上世帯」に分けて見ていきます。

※それぞれ、金融資産を保有していない世帯を含めた金額・割合です。

60代「単身世帯」のお金事情

では、同調査の[単身世帯調査]より、60代・単身世帯の貯蓄の状況について整理します。

60代の金融資産保有額:単身世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1305万円
  • 中央値:300万円

※中央値とは、金額が小さい人、もしくは金額が高い人から順番に並べた時、真ん中に来る人の金額です

〈貯蓄額ごとの分布〉

金融資産非保有者:29.4%
100万円未満:9.1%
100万円~200万円未満:5.0%
200万円~300万円未満:3.3%
300万円~400万円未満:4.8%
400万円~500万円未満:2.9%
500万円~700万円未満:5.3%
700万円~1000万円未満:5.2%
1000万円~1500万円未満:7.2%
1500万円~2000万円未満:4.5%
2000万円~3000万円未満:6.7%
3000万円以上:13.8%

「60代・二人以上世帯」のお金事情

次に、同調査の、[二人以上世帯調査]より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄のすがたをみていきます。

※こちらもそれぞれ、金融資産を保有していない世帯を含めた金額・割合です。

60代の金融資産保有額:二人以上世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1745万円
  • 中央値:875万円

単身世帯と同様に、金額ごとの分布もみていきましょう。

〈貯蓄額ごとの分布〉

金融資産非保有者:18.3%
100万円未満:3.5%
100万円~200万円未満:4.0%
200万円~300万円未満:4.0%
300万円~400万円未満:3.3%
400万円~500万円未満:4.0%
500万円~700万円未満:5.3%
700万円~1000万円未満:7.5%
1000万円~1500万円未満:7.5%
1500万円~2000万円未満:6.3%
2000万円~3000万円未満:13.3%
3000万円以上:19.6%

 

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執筆者

 早稲田大学第一文学部卒。学参系編集プロダクションなどで校正・校閲・執筆を学ぶ。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務において15年以上の経験を持つ。現在はLIMO編集部において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集に携わる。紙媒体での経験を生かし「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。