繰上げ受給の注意点
65歳より前に年金を繰上げて受給する場合、下記の注意が必要です。
繰上げ受給の注意点その1
繰上げ受給を申請した場合は下記の計算式に則り、生涯減額されます。
- 減額率=0.5%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数
また、一度減額された金額は戻りません。(※ただし振替加算の加算対象者は除く)
この減額は一生続きますので、繰上げ請求をしない場合よりも、受給総額が減少する場合があります。
繰上げ受給の注意点その2
繰上げ請求したあとに裁定の取り消しはできません。一度受給権が発生してしまうと、請求を取り消したり、変更することはできません。
繰上げ受給の注意点その3
寡婦年金を受給している人が老齢基礎年金の繰上げ受給を請求すると権利を失ってしまいます。
逆に老齢基礎年金を繰上げ受給している人は寡婦年金の請求ができません。
繰上げ受給の注意点その4
受給権が発生した後に初診日がある場合、障害基礎年金が受給できません。繰上げ年金を請求する前に病気やケガで障害がある場合も障害基礎年金を請求できない場合があります。
繰上げ受給の注意点その5
受給権者は、国民年金の任意加入被保険者になれません。
※任意加入制度について
60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合などで年金額の増額を希望するときは、60歳以降でも国民年金に任意加入をすることができます。(厚生年金保険、共済組合等加入者を除く)ただし、申出のあった月からの加入となり、遡って加入することはできません。(日本年金機構HP「任意加入制度」より抜粋)