年収500万円の所得税・住民税はいくら?
年収500万円の人の所得税・住民税がいくらになるのかは、その人の生活状況や家族状況によって異なります。税金は担税力(税を負担する能力)を考慮して課税されるものであるため、担税力が弱い人の税負担を少なくするための配慮が必要です。この配慮が所得控除です。
家族が多い家庭は支出が多くなるため、配偶者控除や扶養控除があります。医療費が多くかかった場合には医療費控除があります。この他にも下記のような所得控除があります。
所得控除の種類
<人的控除>
配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、障害者控除、勤労学生控除、基礎控除など
<物的控除>
雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、寄附金控除など
このような所得控除があることで、税率をかける元となる課税所得がその人の担税力に見合ったものとなるわけです。
「収入」-「必要経費」-「所得控除」=「課税所得」
先ほどのAさん(年収500万円、35歳独身、東京都在住)を想定して、所得税と住民税を計算してみましょう。
所得控除は基礎控除、社会保険料控除のみとします。
税金の計算
<所得税>
500万円-144万円(給与所得控除:収入金額×20%+44万円)=356万円(給与所得)
356万円-69万円(社会保険料控除)-48万円(基礎控除)=239万円(課税所得)
239万円×10%(税率)-9万7500円(控除額)=14万1500円
所得税は14万1500円となりました。
<住民税>
※住民税は住んでいる場所によって異なります。
所得割
356万円(給与所得)-69万円(社会保険料控除)-43万円(基礎控除)=244万円(課税所得)
244万円×10%(一律)=24万4000円
均等割
1500円(都民税)+3500円(区市町村民税)=5000円
合計24万9000円
住民税は24万9000円となりました。
次ではいよいよ「手取り」を計算してみましょう。「年収500万円」の手取り額はどのくらいになりそうでしょうか。