さらに、ただ変化させるだけでなく、少しずつ負荷を上げていったほうがよいとの説もあります。フロリダ州立大学の心理学者であるアンダース・エリクソン教授は、「超一流の人々は、少しだけ限界を超える負荷をかけ続けている」と指摘しています。

ですから、くり返し学習では、前回より「少しだけレベルアップした問題」も織り交ぜていくと、効果的に成長できるでしょう。何も考えずに同じ勉強をくり返すのではなく、「少しの変化」「少しのレベルアップ」を意識して、効率的に学習効果を高めていきましょう。

やる気を継続させる!「ツァイガルニック効果」と「おやつ効果」

たとえ勉強が楽しくなってきても、よく耳にするのが「やる気が持続しない……」という悩み。これは、子どもだけでなく、大人も同じですよね。そこで、「やる気を継続させる」コツを最後に紹介します。

1つめは長期的な「やる気」を支える「あえてキリの悪いところで終わらせる」ワザです。

勉強をするときに「キリのいいところまでやらなければ」と、考えていませんか? 『小学生の子が勉強にハマる方法』(実務教育出版、菊池洋匡・秦一生著)では、あえて「キリの悪いところ」で終わったほうが、「もっとやりたい!」という気持ちを引き出せると言っています。

これを「ツァイガルニック効果」と言って、人間には、完了済みのタスクより、「未完了のタスクのほうが気になる」性質があるのです。

筆者の原マサヒコ氏の著書(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)