最近はテレビ番組でも、盛り上がっているところで「続きはCMのあとで」などとブツッと切ったりしますが、まさに同じ原理。ゲームもキリのいいタイミングがなかなかないといっては延々やり続けてしまうものですよね。

勉強も続きが気になるように「盛り上がっているところ」であえてやめてしまうのがよいのです。「時間」で区切ってしまうのがいちばんやりやすいでしょう。「この課題を15分以内でやる」とか「今日の勉強は25分まで」と時間を決めて、タイマーをセットします。そして、タイマーが鳴ったら強制的に終了です。

「ピピピ」と鳴ってそこで終わりとなると、「あー、もうちょっとで解けたのに!!」と思ってしまうわけですが、この感覚がとても大事なのだといいます。

さらに、始めた勉強が途中で嫌になってしまうことないよう、短期的な「やる気」をサポートしてあげるときに、選ぶ「おやつ」も重要です。

ベストセラーとなった『スタンフォードの自分を変える教室』(大和書房)では、スタンフォード大学で教える心理学者ケリー・マクゴニガルさんが「意志力を維持するための食べもの」として、「ナッツ」をすすめています。

「頭が疲れたときには甘いもの」なんてよく言いますが、実際にエネルギーが不足したときに甘いものを食べると、血糖値が一時的に上昇してスッキリします。ただ、血糖値が急激に上がったり下がったりするのは、体のことを考えるとあまりよくないのだそうです。

勉強中はナッツのような持久性のある「低血糖食」をとって、ゆるやかに一定に血糖値を保つのが理想的なのです。

おわりに

いかがでしたか? ここでは4つのポイントをピックアップしましたが、拙著『世界一やさしい 超勉強法101』では、ほかにも勉強に関する97のコツを紹介しています。勉強の楽しさを教えつつ、やる気が定着するしくみと環境づくりで、お子さんの才能をどんどん伸ばしていってあげたいですね。

原マサヒコ氏の著書『世界一やさしい 超勉強法101』(飛鳥新社、定価(税別) 1,400円)

著者略歴

原マサヒコ
プラスドライブ株式会社 代表取締役

子どものときから勉強が苦手で、高校時代はつねに最下位の成績。社会人になるころに「勉強」の重要性に気づき、遅れを取り戻すように「学び」にまつわる本を何十冊も読みあさり、人一倍勉学に励むと、はじめて勤めたトヨタの現場で「技能オリンピック」最年少優勝を果たし、「アイデアツールコンテスト」でも2年連続全国大会出場にするなど成果を出す。
その後はすっかり勉強マニアになり、何百冊もの本を研究。新しいことを学び続けた結果、まったく畑違いのIT業界へ転身し、一部上場企業のマーケティング部門の責任者を務めるなど活躍する。
国語は大の苦手だったが、勉強法を学んだことで才能が開花して、ビジネス書作家としてデビュー。10冊以上の出版を果たしてきた。 今回は25年にわたって学んできたことの集大成として、記憶術やノート術など勉強にまつわる名著100冊からベストメソッドのみを選び出し、「最速で結果を出せる勉強法」をまとめていった。
著書には『まんがで身につくPDCA』(あさ出版)、『トヨタの自分で考える力』(ダイヤモンド社)など、ベストセラー多数。

原 マサヒコ