年金収入など一定基準以下の受給者を支援するため、年金に上乗せして支給される給付金があることをご存じですか?
それは「年金生活者支援給付金」です。
「年金生活者支援給付金」は前年度から2.7%増額されています。具体的には2025年度の老齢年金生活者支援給付金は月額5450円、障害年金生活者支援給付金は1級6813円・2級5450円、遺族年金生活者支援給付金は5450円が基準額となります。支給は2か月に一度、年金と同時に行われ、基準額通りであれば年間約6万円の追加受給が見込めます。この増額は、年金受給者の生活を支える大切なポイントとなるでしょう。
今回は、支給対象者の要件や具体的な支給額、申請方法について、厚労省の公表資料やJ-FLECの調査結果をもとにわかりやすく整理して解説します。
1. 3種類の【年金生活者支援給付金】支給要件
年金生活者支援給付金の支給要件についても見ていきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の対象となるのは、それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)を受給中で、前年の所得が472万1000円以下の人です。
給付金の判定には、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれず、扶養親族等の数に応じて給付額は増額されます。
「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件は少し複雑なので、次で整理していきましょう。