長期化するコロナ禍、収入減により住宅ローン返済に困る世帯が増えています。日本経済新聞の報道によると、金融機関から返済猶予などの救済措置を受けられた人は、東日本大震災の際の5倍に達したとのこと。

その一方で、在宅勤務の普及など、生活スタイルの変化が生じたことにより、住環境の見直しをする家庭も増加傾向にあるようですね。

今回は、年収600万円の世帯はどのくらいの価格の家を購入しているのか、頭金はどのくらい準備したらいいのか、「年収600万円」をキーワードにして、マイホーム購入のための無理のない返済計画をご提案します。

年収600万円世帯はいくらの家を買っている?

年収によって買える物件は異なります。物件の購入価格が年収の何倍になるかを表したものが、「年収倍率」です。

住宅金融支援機構が【フラット35】を利用した人のデータを基に集計した調査結果から、物件の種類による年収倍率を表に表しました。

年収倍率

※年収倍率は所要資金を世帯年収で除した数値 ※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2019年度)」を元に筆者作成

表中の年収倍率(5.5倍~7.3倍)から、年収別の購入価格を出してみましょう。

年収倍率を元にした購入価格

※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2019年度)」を元に筆者作成

年収600万円の世帯の購入価格は3300万円~4380万円となりました。

表中の年収倍率を見てわかるように、土地付きの注文住宅が一番高価格となり、次に高いのがマンションの価格です。一番価格が安いのが中古の戸建てとなります。

物件の種類によって幅があることを理解した上で、購入価格の目安として見てください。