また、夫の無理解のせいで、在宅ワークが困難に…という意見も。30代の女性Rさんは、小学1年生の男の子のママ。今回のコロナ禍で、夫婦ともに在宅ワークすることに。

「毎日旦那の分のお昼も用意しなきゃいけないのが、すごく苦痛。『自分の分は自分で用意してよ』と言うと、『じゃあ要らない』とか言うし…。子供が帰ってきても、『俺、仕事が残っているから』と、子供の世話はノータッチ。私だって仕事残っているのに…」

また、「在宅ワークになったせいで、オフィス勤務のとき以上の家事を期待されている」と嘆く40代の女性Mさんは、中学1年生の男の子のお母さん。

「月末になると、仕事が立て込んで、どうしても掃除や料理がおろそかになってしまいます。オフィス勤務のときは外食になったり、お惣菜を並べたりしても、『忙しいから仕方ないよ』と言ってくれたんです。

それなのに、在宅ワークになってからは、『え?家にずっといたのに、おかずこれだけ?』とか、『部屋が汚いけど、家にいたんでしょ?』なんてグチグチ言われるように。家にいたって、仕事量は変わらないのに!」

おわりに

マスコミでは在宅ワークのメリットがピックアップされることが多く、「在宅ワーク=快適、便利」というイメージが先行していますが、どうやらみんながみんな、そう思っているわけではないようです。

在宅ワークが苦痛だ、在宅ワークが向いていない、と感じる人は「1日も早く元の生活に戻ってほしい」と痛感しているに違いありません。アフターコロナの働き方がどう変化するのか、はたまた元に戻るのか、あずかり知ることはできませんが、少なくとも「自分に最適な働き方を選択できる」世の中であってほしい、と思います。

大中 千景