コロナ禍の影響で、私たちの生活は大きく様変わりしました。そのひとつが「在宅ワーク」。多くの人が、「自宅で仕事ができるなんて、もうオフィス勤務には戻れない!」と在宅ワークの快適さ、便利さを実感しているようです。

ところが、中には「在宅ワーク、勘弁してほしい…」と嘆いている人も少なからずいる模様。そこで今回は、「在宅ワークが辛い!」と訴える人たちの心の叫びを聞いてみることにしましょう。

「計画性のなさ」を痛感…

30代女性のAさんは、「在宅勤務になってから、仕事の効率が格段に落ちた」と嘆きます。

「自分自身に計画性がない、自制心がないのが原因だと重々承知なのですが、とにかく『仕事のスイッチ』が入らないんです」

仕事をしようとパソコンを立ち上げても、ついついスマホを見てしまったり、ひとつ仕事が終わると、家の片づけや洗濯物を始めたりしてしまい、まったく仕事が進まない、とAさん。

「思うに、私はきちんとオフィスカジュアルな服に身を包んで、オフィスに出勤することで『仕事モード』になっていたんです。私にとっては、オフィスは仕事する場所、自宅はリラックスする場所。

それなのに、在宅ワークでその線引きがなくなってしまって…。結局仕事も進まないし、かといってリラックスもできない。どっちつかずの今は、社会人人生の中で最悪の時間だと言っても過言ではありません」

また、20代男性のTさんはこんな意見を。

「自分が甘ちゃんだ、というのはよ~くわかってはいるんですが、上司とか先輩が目の前にいないと、ピリッとしないというか、仕事に身が入らないんですよね」

在宅ワークになってから、ひとつの仕事に時間がかかるうえに、クオリティも下がってしまった…とTさん。

「言い訳にしか過ぎない、というのはよくわかっています。どこにいてもきちんと結果を出さなきゃいけないのも頭では理解している。でも、やっぱりオフィスに出社して、周りの人と切磋琢磨しながら仕事をする方が、よっぽど自分の性に合っていると思います」

自宅で仕事をする、ということは「自分でしっかりスケジュールを立てる」ことが必須。それが苦手、という人は、在宅ワークに四苦八苦しているようです。

夫の無理解、ママならではの悩み…

また、「在宅ワークはママ向きの働き方ではない!」と訴える人も。40代のCさんは、小学5年生と3年生の女の子のお母さん。

オフィス勤務から在宅ワークに切り替わり、「家事と仕事の両立が楽になる」と思っていたのですが…。

「娘が学校から帰ってきてからが、とにかく仕事が進みません。『ママ、お腹すいた、何かない?』から始まり、やれ『妹がマンガを勝手に持ち出した』だの、『お姉ちゃんが意地悪を言う』だの、10分に1回は私を呼びに来るんです。

結局、娘が学校から帰ってきたら一旦仕事は中断。残りは家族が寝ている夜中や早朝にする羽目に。オフィス勤務のほうがよっぽど楽でした」

また、夫の無理解のせいで、在宅ワークが困難に…という意見も。30代の女性Rさんは、小学1年生の男の子のママ。今回のコロナ禍で、夫婦ともに在宅ワークすることに。

「毎日旦那の分のお昼も用意しなきゃいけないのが、すごく苦痛。『自分の分は自分で用意してよ』と言うと、『じゃあ要らない』とか言うし…。子供が帰ってきても、『俺、仕事が残っているから』と、子供の世話はノータッチ。私だって仕事残っているのに…」

また、「在宅ワークになったせいで、オフィス勤務のとき以上の家事を期待されている」と嘆く40代の女性Mさんは、中学1年生の男の子のお母さん。

「月末になると、仕事が立て込んで、どうしても掃除や料理がおろそかになってしまいます。オフィス勤務のときは外食になったり、お惣菜を並べたりしても、『忙しいから仕方ないよ』と言ってくれたんです。

それなのに、在宅ワークになってからは、『え?家にずっといたのに、おかずこれだけ?』とか、『部屋が汚いけど、家にいたんでしょ?』なんてグチグチ言われるように。家にいたって、仕事量は変わらないのに!」

おわりに

マスコミでは在宅ワークのメリットがピックアップされることが多く、「在宅ワーク=快適、便利」というイメージが先行していますが、どうやらみんながみんな、そう思っているわけではないようです。

在宅ワークが苦痛だ、在宅ワークが向いていない、と感じる人は「1日も早く元の生活に戻ってほしい」と痛感しているに違いありません。アフターコロナの働き方がどう変化するのか、はたまた元に戻るのか、あずかり知ることはできませんが、少なくとも「自分に最適な働き方を選択できる」世の中であってほしい、と思います。

大中 千景