「繰下げ受給」
受給時期を遅らせると年金額が最大42%(※2021年3月現在)アップする!
さきほど、老齢年金の支給開始年齢は「原則」65歳、とお話しました。
しかし、「繰下げ受給」をおこなうことで、最長70歳まで(2021年3月現在)受給開始時期を遅らせることができます。また、2022年4月からは、最長75歳までに年齢幅が広がります。(※厚生労働省「年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました」)
この繰下げ受給の大きなメリットは、なんといっても「年金受給がアップする」という点。
1941年(昭和16年)4月2日以降に生まれた人は、年金を受け取る時期を遅らせるほど、月単位で年金額が増えます。また、その増額率は生涯変わりません。
「繰下げ受給」でどれだけ年金は増える?
繰下げ受給した場合の年金の増減率
増額率=(65歳に達した月から繰り下げ申出月の前月までの月数)×0.007
の計算式で出すことができ、具体的な割合は以下のように算出されます。
繰下げ請求時の年齢と増額率
(1941年4月2日以後に生まれた方)
- 66歳0カ月~66歳11カ月・・・8.4~16.1%
- 67歳0カ月~67歳11カ月・・・16.8%~24.5%
- 68歳0カ月~68歳11カ月・・25.2%~32.9%
- 69歳0カ月~69歳11カ月・・・33.6%~41.3
- 70歳0カ月・・・42.0%
- 75歳0カ月・・・82.0%(~2022年4月以降)
引用:日本年金機構「年金の繰下げ受給」
2022年4月以降は75歳まで受給繰り下げが可能になりますので、これを先の計算式にあてはめると、最大で84%まで年金額が増えるわけですね。