教育資金はいくら必要?

未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うかを聞いています(グラフ参照)。

(ソニー生命調べ)

一番多かった回答が、「1,000万円~1,400万円位」(36.2%)で、平均予想金額は1,266万円でした。 

実際にかかった費用を調査したデータと比較してみましょう。

文部科学省が行った「平成30年度(2018年度)子供の学習費調査」の結果と「私立大学等の平成30年度(2018年度)入学者に係る学生納付金等調査結果」を元に、小学校から大学までの学費総額を公立、私立に分けて表にしました(表参照)。

文部科学省の資料を元に筆者作成

(注:大学の学費は4年間の授業料と入学金の合計です。私立大学は平均額であり、理系学部や医学部、芸術学部などはこれ以上の学費がかかることになります。)

仮にすべて公立(大学は国立)だった場合は約700万円、すべて私立だった場合は約2,000万円となります。各自の進学コースに沿って合計してみてください。また、大学を自宅外から通った場合には下宿代や生活費も加わりますので、これらの費用も念頭に置いておきましょう。

平均予想金額の1,266万円は妥当な金額になっていますね。ただ、子どもの進学コースによって、大きく変わってくるものなので、こうした数字を把握しておくとよいでしょう。

学校外教育費は減少?

教育資金にはスポーツや芸術などの習い事、塾、家庭学習などの学校外教育費も含みます。
子ども1人あたりの学校外教育費の平均支出金額(月額)を過去の結果と比べたグラフがこちらです(グラフ参照)。

(ソニー生命調べ)

2021年は1万3,267円となり、2020年の1万5,120円から1,853円減少しています。コロナ禍による家計の悪化や外出自粛による習い事の休止などが影響していると考えられます。

次に、未就学児、小学生、中高生、大学生等、就学段階別に学校外教育費の支出を表したグラフを見てみましょう(グラフ参照)。

(ソニー生命調べ)

2021年で中高生以外が大きく減少しているのがわかります。中高生の学校外教育費があまり減少していないのは、中高生は受験に係る時期なので、そこは減らしたくないということでしょうか。家計状況により教育費を削らざるを得ない場合に、削るべきところと削ってはいけないところを分けて考えているご家庭が多いように思います。