中国の資産市場の過熱リスクが懸念される中、中国人民銀行が金融システムから資金を引き揚げたことで、1月の短期金融市場金利は急上昇した。この時期は、月末の法規制チェックや納税、春節(旧正月)休暇を控えていることもあり、現金需要は季節的に増加する。こうした中で、銀行はノンバンク金融機関への資金供与を減らし、金利を引き上げた。

一方、昨年11月から12月には、社債のデフォルト増加を受けて、投資家の信頼回復の目的もあり、銀行間金利が引き下げられ、金融は緩和された。資金調達コストの低下を背景に、金融機関がレバレッジを上げて短期債券投資のリターンを高める動きが見られるようになり、また、より多くの流動性/個人の預金が株式市場や不動産市場に流入した。

こうした中、人民銀行の馬俊(マー・ジュン)顧問は「金融政策は特定分野の資産バブルを抑制するために調整されるべきだ」と発言した。こうして、流動性は引き締められ、金融環境はより厳しくなったのである。