新型コロナウイルスの感染再拡大で短期的に消費の不確実性高まる、ただし成長への影響は管理可能

北部のいくつかの都市で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることは、短期的な成長見通しに不確実性を投げかけている。中央政府と多くの地方自治体は、春節の休暇期間中の旅行や集会の制限を強化し、出稼ぎ労働者には祭りのシーズンも職場のある都市に留まるよう奨励した。中・高リスク地域からの旅行者や農村部への旅行者は、強制的なPCR検査と検疫・在宅モニタリングの対象となった。北京はより厳格な水際対策を課している。

とはいえ、今回は、2020年2月の全国的なロックダウンに比べて、リスクレベルに応じて都市や州で異なるウイルス封じ込め規制を敷いており、より的を絞ったものとなっている。

移動制限が厳しくなっていることで、短期的には個人消費が圧迫される可能性があり、オフラインでの小売販売やサービス、特に運輸、観光/ホスピタリティ、レジャーや娯楽が打撃を受ける。これにより、2021年に期待される重要なトレンドである、輸出と投資から消費、更には製造・生産からサービスへの成長源の転換が遅れる可能性がある。

しかし、消費への影響は、季節的に生産活動や輸出が活発になることで相殺されることも考えられる。これは、労働者が働く都市に多く滞在することで、工場の稼働を維持するのに好都合となる可能性があるからである。

より的を絞った封じ込め対策の実施、迅速な政策対応、ウイルスの拡散を封じ込めるための追跡・検査技術の向上、ワクチン接種の展開(1月下旬現在、人口の約1%に接種されているが、現在の進捗状況は春節前に5,000万人にワクチンを接種するという当初計画よりも遅れている)に加え、消費者や企業の社会的な距離を確保することへの適応力の向上(例、在宅勤務やオンラインでの活動の実施など)を考慮すると、全体的な経済的被害は1年前よりもはるかに小さくなると予想している。