私は柴犬とともに悠々自適に一人暮らしをしながら、金融の営業に携わる30代後半の独身女性です。
幼少期から常に動物と暮らしてきた私は、犬や猫、うさぎ、はたまた鳥など、動物がいて当たり前の生活を送ってきました。
その中でも今回は人生で初めて自分ひとりで育てた「柴犬のバウアー」との輝かしい5年間についてお話ししたいと思います。
バウアーとの出会い
私は仕事の都合で実家の埼玉を離れ、大阪で暮らしていました。
動物がいる生活が習慣となっている私は、大阪での長い独り暮らしの中で「動物がいないという状況が寂しすぎるな」と感じていました。
2014年お正月のことです。
動物と再び暮らしたいと思い立ち、いろいろなところに向かいました。
自分で動物を飼うなら柴犬にしようと思っていた私は、最初はペットショップを数軒回ったのですが、柴犬との運命の出会いはなく、結局帰宅しました。
その後、インターネットで検索し大阪の山奥にある柴犬専門のブリーダーを見つけ、車で出かけてみました。
そこでブリーダーさんは生後2ヶ月の柴犬を紹介してくれました。
とても小さくて可愛かったのですが、その隣に少し大きくなった柴犬の男の子がいました。
私はその柴犬の男の子がすごく気になり、その子に「一緒に帰る?」と聞きました。するとその子は首をコクンとかしげ、私のことをじっと見つめてきたのです。
運命の出会いだと確信しました。
その子は2013年10月5日生まれの、いわゆる売れ残りでした
ブリーダーさんは「この子はもう3ヶ月になっているから、うちで繁殖用にしようと思っていたんだよね」と言いました。
私はどうしてもこの子を連れて帰りたいと思い、ブリーダーさんにお願いしました。
ブリーダーさんにとっても可愛い子ですから、私に託すのをためらっていました。
しかし、私のすさまじい熱意が通じ「かわいがってくれるのなら」と、最終的には我が家に迎えることになったのです。
ついにやってきた家族です。早速名前を考えました。
その当時、世間からだいぶ遅れてアメリカのドラマ「24」にハマっていたこともあり、主人公のジャックバウアーから「バウアー」と名付けました。
後から気づいたのですが、バウアーは苗字です。日本語で言うと佐藤や鈴木と名付けたようなものです。
しかし個性的な名前でとても気に入りました。
こうしてバウアーと私の2人暮らしは始まりました。