あなたは自分の生活に満足していますか?厚生労働省「国民生活基礎調査(各種世帯の所得等の状況)」(2019年調査)によると、生活意識について「苦しい」と答えた人は54.4%と半数を超していました。同データで世代別の貯蓄と借入金をみると、40代までは借入金の方が上回っていることが分かり、若い世代ほど金銭的な余裕がない現状がうかがえます。

しかしたとえ収入が少なかったとしても、貯蓄ができないわけではありません。総務省統計局「家計調査(2019年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯」(貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高/年間収入階級別)のデータによると、勤労者世帯の平均貯蓄は1,316万円。年収が上がるにつれて平均貯蓄も上昇するのは確かですが、年収200万円以下世帯の平均貯蓄が847万円であるのに対し、年収500~550万円世帯の平均貯蓄は829万円と、必ずしも年収と貯蓄がリンクしているわけではないのです。同じように、「お金があるからこそ幸せになれる」というわけでもないことは、容易に想像がつくでしょう。

しかし、「なぜか稼げない」「お金が貯まらない」……そんな人には、どのような共通点があるのでしょうか。今回は、過去に地方銀行に勤務し、さまざまなお客様と取引をしていた元銀行員に「お金が逃げていく人」にありがちな行動について聞いてみました。

礼儀のない人

人に嫌われると、お金にも嫌われてしまうのだそう。それは、社交的であるとか友達が多いということではありません。礼を欠かさず、誠実に相手と向き合うことが大切なのです。

誰しも、失礼な態度の人とこの先も長く付き合おうとは思えないもの。仕事先の取引相手に対して横柄な態度をとったり、相手を敬ったりできないような礼儀のない人は、お金にも逃げられてしまうことがあります。

素行が問題となるような人は、なにかのきっかけで取引を取りやめられたり、仕事を失ったりするおそれもあるでしょう。役職に就くなど自分の立場が上がるにつれて態度が横柄になるのもいただけません。周りから慕われない人は、結果としていつか自分の足元をすくわれることがあると覚えておきたいものです。

自分のことしか考えられない人

自分本位な考えばかりで相手の幸せを考えられない人は、結果としてお金にも逃げられてしまうといいます。自社の利益ばかりを優先して相手に負担を強いるようなことがあれば、自然と人は離れていってしまうでしょう。事業を進めるうえでも、目の前の相手の幸せを考えるということが、ひいてはすべての人間関係を円滑にし、結果としてお金にも好かれる人をつくるのではないでしょうか。

深入りしすぎないビジネスライクな付き合いもいいですが、大切なのは相手のことをきちんと尊重し、大事に思うことです。小さくても嘘をついたり、約束を反故にしたりするのもいけないことです。失敗をしたら言い訳ばかりして自分を見繕うのではなく、きちんと謝りましょう。嘘が見透かされると、相手からの信用を失います。

お金を引き寄せる人になるために

お金というのは、人によって動かされています。お金を引き寄せる人たちは、周りに人が自然と集まってくるものなのだそうです。人から慕われる「人望の厚い人」は、普段の付き合いはもちろん、ピンチになったときにも助けの手が伸びてくるもの。そんな「お金を引き寄せる人」になるために、以下のようなことを意識しましょう。

真摯でいること

真摯な姿勢は、人の心を動かします。お金を目的とした芝居や見え透いたおべっかなどを使うことなく、自分なりの哲学を大切にしてみましょう。嘘をついたり自分を飾ったりしない素直な心は、相手にも好感を抱かせるはずです。

努力を怠らないこと

「運のいい人」というのがいます。しかし、運は努力をしたからこそ吸い寄せられてくるものなのだそうです。立場に関係なく仕事に向き合う姿勢は、周りの人にもよい影響を与えます。ビジネスマッチングの場があれば積極的に参加したり、ビジネスチャンスやアピールをし続けたりする努力は、大きな結果を呼び込む力となるはずです。

お金だけではなく周りにも目を向けてみよう

今、どうしたらお金を稼げるようになるだろうか、もっと収入を増やせないだろうかと「お金」のことばかりを考えているなら、少し目線を外に向けてみましょう。自身の行いを見直したり人間関係を大切にしたりすることも、お金に好かれる第一歩となるかもしれません。自身の幸せやお金稼ぎのことだけにとらわれず、自分と周りが幸せになれるような行動を心がけていくことで、自分自身のファンが増えていくはずです。誠実さと努力を忘れずに、今一度大切にすべきもののことを考えてみてはいかがでしょうか。

貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料

古谷 梨子