住宅ローンを「繰り上げ返済してはいけない」大きな理由

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繰り上げ返済した方がいいケース

ただし、そうは言っても繰り上げ返済をした方が良いケースもあります。それは、変動金利で借りていて、変動金利が急に上昇してしまった場合です。

また、高い金利から安い金利へ借り換えた場合は、当然ながら以前に借りていたローンを繰り上げ返済しなければなりませんので、この場合も繰り上げ返済をしてOKです。

このようなケース以外では、基本的には繰り上げ返済をしない方が良いでしょう。

手元資金は繰り上げ返済をするのではなく、運用した方が良い

ここまでの記事の内容を理解していただければ、現在のような超低金利時代であれば、まとまった資金ができても繰り上げ返済をしない方が良いということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

むしろ、まとまった資金ができたらそれを不動産投資や株式投資などの資産運用に回した方が良いでしょう。

たとえば、ETFの長期積立投資であれば年利1%以上で運用するのは難しくないと思いますし、少し勉強すれば年利3%で運用することも不可能ではないと思います。

また、500万円の頭金があれば、土地値相当の激安戸建を購入して運用するのも良いと思います。利回り15%もあれば年間で75万円の家賃収入を得ることができますし、土地値で購入していれば、リフォームをして将来売却することで、売却益を出すことも不可能ではないはずです。

長期投資であれば米国株S&P500の積立投資や、世界株投資などのグローバルな積立投資をすれば、さらにリスクは分散できると思います。また、資産の一部を金やビットコインなどで保有するのも一つの手です。

しかし、私は不動産投資の専門家なので、一番おすすめしたいのは不動産投資です。

不動産投資は株式投資やFXなどと違い、最初にきちんと勉強して取り組めば、確実に成功することができる、唯一の投資法だと私は考えています。不動産投資を本気でやりたいのであれば、不動産の実務を体系的に学べる「不動産実務検定」があります。興味がある方は同検定のサイトを覗いてみてください。

アパートローンの繰り上げ返済はどうすべきか?

最後に、アパートローンの繰り上げ返済についてお話しします。

アパートローンの繰り上げ返済については、ズバリ、ケースバイケースです。もしもアパートローンを0%台の超低金利で借りているのであれば、繰り上げ返済をせずにその資金を次の物件の頭金に充てるのが良いでしょう。

しかし、金利が高かったり、レバレッジを効かせすぎたりしてしまったがために途中でデッドクロスがきているような場合は、一部繰り上げ返済をした方が良いパターンがあります。繰り上げ返済をしないとキャッシュフローが出ませんし、税金も多く支払わなければならなくなってしまうことがあるからです。

ちなみにデッドクロスとは、経費にならない元金返済額が、毎年経費として計上できる減価償却費を上回る現象のことを言います。

このデッドクロスを明確に意識しなければ黒字倒産してしまう可能性すらありますので、不動産投資をされる方は必ず、書籍や筆者のYouToubeチャンネルなどを見て理解しておきましょう。

まとめ

「住宅ローンは無駄だから、とりあえずさっさと返済してしまえ!」と安易に考えるのではなく、まずはその効果を具体的にシミュレーションして、考えるクセをつけるようにしましょう。

そのようなクセをつけることができれば、大事なお金を節約できるだけでなく、資産形成においても大きな力を発揮することができるでしょう。

また、今回シミュレーションしたように、

「繰り上げ返済をするとどのくらい得するのか?」
「金利の変動によって住宅ローンはどのように変化していくのか?」

こういった疑問があれば、「みかローン」というサイトで簡単に試算することができます。こちらも興味があればチェックしてみてください。

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浦田 健

参考記事

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執筆者
浦田 健
  • 浦田 健
  • 株式会社FPコミュニケーションズ 代表取締役
  • 一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)代表理事

明治大学商学部卒。2002年個人向け不動産コンサルティング会社を創業。2008年「すべての人に不動産の知識を」を使命としJ-RECを創設、同時に「不動産実務検定」を開始。全国35ヵ所以上に教室を開設し、いつでも、だれでも、どこでも不動産実務知識が学べる環境をつくる。2014年マレーシアに移住。国内はもとより海外の不動産コンサルティングを手がける。主な著書に「金持ち大家さん」シリーズ他、不動産関連書籍多数、発行部数は業界最多となる累計31万部超。ビジネス系YouTuber「ウラケン不動産」として、不動産、経済、金融に関する情報を配信中(2021年1月現在登録者76,000人)。