もうすぐ定年。60代が老後に備えておくべき貯金はいくらか

Aleksei Morozov/iStock

昨今、お金に関する話しを耳にする機会が増えてきたように思いませんか?

最近は、有名ユーチューバーなどが投資や運用、経済の仕組みなどを解説するチャンネルもたくさんあります。

いったいなぜでしょうか。

一昨年に政府から発表された、老後2000万円問題。この問題が国民の関心を集めたことも、理由の一つになるかもしれませんね。

「国や企業が助けてくれる時代は終わり、自助努力が必要な時代になった」、このようにみなさんが認識し始めているのでしょう。

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今回は、大手証券会社や不動産投資会社で一貫して個人の資産運用に携わってきた私の経験から、定年を迎える60代が、いくら貯金を持っておくべきなのか、最新のデータをもとにお話しさせていただきたいと思います。

老後必要な金額はいくらか

一昨年に「老後2000万円問題」が話題になりました。

老後は、年金収入の他に約2000万円が不足するという内容だったのですが、本当に2000万円必要なのでしょうか。

まずは、この2000万円の根拠を見ていきましょう。

令和元年6月に発表された、金融審議会 市場ワーキンググループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」の中に、厚生労働省「第21回市場ワーキング・グループ」という資料があります。

この資料に金額の根拠が記載されています。下記に記載していますので、ご覧ください。

高齢夫婦無職の世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)

  • 年金などの実収入・・・20万9198円
  • 月の生活費などの実支出・・・26万3718円
  • 月々の収支・・・約5万5000円の赤字
  • 老後30年の不足額・・・5万円5000円×12ヵ月×30年=1980万円

これが2000万円問題の全容です。

高齢世帯の平均的な収支で計算されているので、このモデルケースに近い方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

となると、「2000万円足りない」という事実は「現実的に起こりうること」として見ておく必要がありそうです。

ただ、この問題には考慮されていない点があります。注意しておくべきポイントになりますから、次ページで解説します。

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執筆者
佐藤 雄基

法政大学経営学部卒業後、大和証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、個人、法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に約11年間従事する。大和証券退職後は、不動産ベンチャーのGA technologiesに入社。一貫して金融業界に携わり、豊富な金融知識を活かし、卓越した営業成績を残す。現在は、個人向け資産運用のサポート業務を行う。顧客のニーズを的確に判断し、専門的でありながらも、わかりやすいアドバイスが強み。AFP、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。