では、投信積立とは?

投信積立とは、定期的(毎日、毎週、毎月など)に、一定の金額で投資信託を購入していく商品です。なぜ、一定の金額で購入する方法を取るかというと、その理由は「ドルコスト平均法」にあります。

株式や債券など、投資信託を構成している金融商品は毎日価格が変動しています。そのため、投資信託の取引価格である「基準価額」も毎日変わります。この価格変動のリスクを軽減するため、定期的に一定額を買い付けるのがドルコスト平均法です。

一定額で買い付けるということは、価格が安い時には多く買え、価格が高い時には少なく買うことになり、結果的に平均の買い付け金額を抑える効果があるとされています。

仮に、筆者のようにAファンドを毎日500円ずつ購入するとした場合と、毎日1口ずつ購入するとした場合を設定して比較してみます。下の図表を参照してください。

まず、Aファンドの価格は1日目から5日目まで500円→300円→600円→400円→700円と変動することとします。すると、毎回1口ずつ(一定口数)購入した場合は、Aファンドが安い時にも高い時にも1口購入することになりますので、5日間の合計購入数は5口、投資金額は2,500円、1口あたりの平均額は500円です。

一方、毎回500円ずつ購入した場合は、Aファンドの取引価格(基準価格)が安い時には買える口数が多くなり、高い時には買える口数が少なくなります。上記の価格変動の場合、5日間の合計購入数は5.46口、投資金額は2,500円、1口あたりの平均額は457円です。

どちらのケースも投資金額は2,500円でしたが、ドルコスト平均法で毎回500円購入する場合の平均購入金額は457円で、毎回1口ずつ購入する場合の平均購入金額500円より安くなっています。言い換えると、買付単価を平準化することができるわけです。

一定額購入の場合と一定口数購入の場合の比較表