日本銀行が2020年12月21日に発表した資金循環統計の速報(2020年第3四半期)によると、9月末時点での家計の金融資産残高は前年比2.7%増の1901兆円で、過去最高を更新したそうです。
家計の金融資産の5割強を占める現金・預金が同4.9%増となったことが過去最高更新の主な要因ですが、投資信託も72兆円と同1.6%増加しています(株式は同1.8%減)。
その投資信託に関し、最近話題に上るようになったのが「投信積立」。筆者宅では以前から家族4人で投信積立を行っていますが、昨年1月に新たに始めたのが、毎日500円ずつ投資信託を買う投資方法です。初心者でも始めやすい投信積立の3つのポイントと筆者が購入した投信の現状を紹介します。
そもそも投資信託とは?
まずは投資信託の基本的知識のおさらいから。一般財団法人投資信託協会による投資信託の定義は次の通りです。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
何に投資するか、どのように運用するかは各投資信託ごとに専門家が方針を決めて実行します。個人の投資家はプロに運用を任せられるわけですが、それでも市場環境によって利益が出ることもあれば、うまくいかずに損失が出てしまうこともあります。つまり、投資信託は元本保証の金融商品ではないということです。
ただ、ある程度の資金が必要な株式や債券への投資と比べ、投資信託は少額からの投資ができるので初心者でも始めやすいという特徴があります。また、複数の異なる資産に分散して投資することによりリスクが軽減されるというメリットもあります。
さらに、原則として毎日、取引価格である基準価額が公表されているので、資産価値や値動きが分かりやすい金融商品と言えます。