いまだ終息の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大。
私たちの仕事とくらしを取り巻く環境が大きく変わった2020年も、残りわずかとなりました。コロナ禍の不安もあいまって、安定感のある「公務員」という職業に関心をもっているという方も多いのではないでしょうか。
「公務員なら安心して定年まで働くことができそう」といったイメージを持っている方もいるかもしれませんね。
実際のところ、地方公務員の実態はそのイメージ通りなのでしょうか。そこで今回は、地方公務員の人数や60代で受け取れる退職金についてお伝えします。
さいしょに「地方公務員の数はどのくらい」
まずは、総務省による「令和2年(2020年)地方公共団体定員管理調査」の結果をもとに、地方公務員の全体の人数をみてみましょう。
2020年4月1日現在、地方公務員の総職員数は276万2020人であり、前年より2万1367人の増加となっています。ただし、前年比では増えているものの、平成6年以降は減少傾向に。ピークである平成6年と比較すると、約52万人も減少しています。
ではここで、部門ごとに分けた人数もみてみましょう。なお、カッコ内は対前年の増減数を示しています。
一般行政部門 … 92万7649人(4885人)
うち、福祉関係を除く 一般行政… 55万6301人(2197人)
福祉関係 … 37万1348人(2688人)
教育部門 … 102万8325人(1万3363人)
警察部門 … 28万9917人(68人)
消防部門 … 16万2778人(702人)
公営企業等 会計部門 … 35万3,351人(2349人)
全体的に前年より増加していますが、なかでも教育部門の増加数が目立っています。その理由としては、「特別支援学校・学級の体制強化」や「臨時的任用職員の任用の適正化」といった取り組みによる影響が挙げられます。