地方公務員の60歳の定年退職者の退職金はどのくらいか
さらに、「60歳の定年退職者」に絞った退職金をみてみましょう。先ほどの「給与・定員等の調査結果等」における「60歳定年退職者の平均支給額」は以下の通りです。
都道府県(47団体)
全職種・・・2213万6000円
一般職員・・・2159万8000円
一般職員のうち一般行政職・・・2181万4000円
教育公務員・・・2240万5000円
警察職・・2192万1000円
指定都市(20団体)
全職種・・・2160万7000円
- 一般職員・・・2105万2000円
- 一般職員のうち一般行政職・・・2213万8000円
- 教育公務員・・・2234万5000円
このように、どの職種も2000万円を超えています。
ここで民間企業の平均退職給付額をみてみると、大卒・定年の場合は退職者1人あたり1983万円、高卒・定年は1618万円となっています(※)。これらと比較すると、「2000万円」をいうラインを超えている意味で、地方公務員は好条件であるといえるでしょう。
おわりに
地方公務員の退職金事情をみると、定年退職時にはある程度まとまった収入を得られそうです。職種によって差がありますが、いずれも民間企業に比べると高水準であるといえるでしょう。
その一方で、地方公務員の人数は減少傾向に。このコロナ禍を踏まえ、安定感のある公務員への注目が高まることも考えられます。となると、今後は今以上に「狭き門」になるかもしれません。公務員、民間の会社員にかかわらず、将来に向けた貯金にしっかりと取り組んでおきたいですね。
【参考】
「地方公務員の退職手当制度について」総務省
「給与・定員等の調査結果等」総務省
「令和2年(2020年)地方公共団体定員管理調査」総務省
(※)「退職給付(一時金・年金)の支給実態」厚生労働省
LIMO編集部