仕事に集中できない!「精神的な攻撃」って?
それでは、多くの人が頭を悩ませる「精神的な攻撃」とはどのようなものなのでしょうか。アンケート上では、実際にあった被害として「プライベートに関して何の根拠もなく悪口をいわれた」「仕事の進め方が気に食わないといわれ毎日長時間説教」「一人だけ飲み会に誘われなかった」などがあげられました。
また、中には大好きだった仕事を上司のパワハラがひどすぎて退職したという人も。Sさんは憧れの宣伝課に配属されたにもかかわらず、業務外のことで頭を悩ませていました。
「とにかく気分屋の上司は、外との打ち合わせを理由に『直行・直帰』が大好きな人でした。私たちを管理する仕事は彼にとっては『地味な作業』に分類されるらしくかなりおざなり。会社にいるときは領収書の整理ばかりで、部下に話しかけられるのが嫌いで舌打ちが多く、近寄りがたい上にまずは否定から入る。挙句の果てに自分の武勇伝を一通り語った後に私たちに暴言を吐きけなす、というのが一連の流れでした。
滅多に社にいない上司に報告するのは本当に大変なことで、締め切が迫っているのにメールは開いてくれていない。電話で追いかけるもなかなか捕まらず、他部署に迷惑がかかりそうなものは私がいつも頭をさげていました。しかも、捕まらないために直前まで私たちだけで進めてきたものを締め切り直前に思いつきでひっくり返す。バタバタと練り直す私たちにアドバイスはなく、また自慢話と説教。
しかし、役員などへの根回しだけは人一倍上手な人だったので、課員以外にはその態度がバレていないのも不満の種でした。当然、手柄は自分のもの。ずっと憧れていた仕事に就けたのに、一日中あの上司のことを考えている自分が嫌になり、さらに上の上司に実態を報告したんです。
しかし、結果は『私からは見えないだけかもしれないがそんな人には見えない。注意することはできるが、彼以外に特殊なあの課をまとめられる人材がいないので動かすことはできない』という返答でした。私が疲れ果てているのだけは伝わったようで『もし彼の下にいることがつらいようなら希望の課に動かすことは可能』といわれました。」
結局、会社にとって便利な上司は形だけ注意をされたものの野放しという結果に。夢だった仕事にたどり着いた結果がこれか…と思ったSさんは、落胆し退職の道を選んだそうです。