返済できなくなったらどうなる?
住宅ローンの返済は何十年も続きます。借りた当初は返済できる予定でも、その後状況が変わることは珍しくありません。子どもができて共働きが難しくなったり、給料が想定ほど上がらなかったり…。私たちが今おかれているコロナ禍は、まさにその例でしょう。
住宅ローンの対象になる住まいには銀行の抵当権が設定されているため、完済するまでは自分の所有物ではありません。返済が遅れると直ちに金融機関から督促が届き、返済日の翌日から遅延損害金が発生します。
無断で滞納を続けると一括返済を求められるおそれもあるため、収入に大きな変化が起こった場合は金融機関にできるだけ早く相談しましょう。返済計画の見直しや支払い猶予などの対応をしてもらえる場合があります。
返済のめどが立たず、任意売却や競売でマイホームを売っても多額の借金が残ってしまう場合は、自己破産を申請して借金を帳消しにする方法も視野に入ってきます。
無理のない返済計画を立てる
住宅ローン破綻を防ぐためには、無理のない返済計画を立てることが何よりも大切です。
多くのライフイベントが待ち受ける20~30代のうちは、ギリギリの返済計画を立てないよう注意しましょう。とくに子育て世帯では教育費の積み立てを住宅ローンの返済と並行して進める必要があるため、余裕を持った返済計画が不可欠です。
住宅ローンではボーナス併用払いも選べますが、ボーナスがカットされるとたちまち返済が滞ります。ボーナスを使わなくても無理なく返済を続けられるプランを選ぶほうが安心です。
また、住宅ローン減税が使える期間はローン残高を無理に減らさないほうが節税になる場合があります。
※参考「住宅ローン減税制度の概要 すまい給付金」国土交通省