生活福祉資金貸付制度利用時の注意点
緊急小口資金と総合支援資金の両方を利用することもできるので、たとえば2人以上世帯で貸付上限額まで借り入れることができれば、月20万円を4カ月間確保することも可能です。支出を抑え、貯金などと併用すれば、失業期間を乗り越えて生活を立て直すのに大きな助けになるのではないでしょうか。
一方、貸付にあたっては審査が行われます。審査においては、「貸付が支援になるのか、負担になるのか」という点が重視されるのが特徴です。
生活福祉資金貸付制度を利用して借りたお金は、あとで返済しなくてはなりません。すでに金融機関から借り入れがある場合など、貸付が後々負担になる可能性があると判断された場合には、貸付不可となったり、貸付額が減額されたりすることがあります。
受付期間が延長に!
新型コロナの影響で失業者が増えている一方、全体の求人数が減っているため、なかなか次の仕事が見つからず生活に不安を抱えている方も少なくありません。
「お金を借りる」ということに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、たとえ数カ月間であっても、公的機関からまとまった資金が借りられるのは、生活を立て直す大きなきっかけになるでしょう。
生活福祉資金貸付制度の特例貸付の受付期間は当初2020年12月末まででしたが、12月8日に2021年3月末まで延長となる旨の発表がありました。利用しようか迷ったら、お住まいの窓口「市区町村社会福祉協議会」に相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。
【参考資料】
「10月の全国の完全失業率3.1% 3か月連続で3%台」(NHK)
「労働力調査(基本集計)2019年12月分(速報)」(総務省統計局)
「労働力調査(基本集計)2020年10月分」(総務省統計局)
「一般職業紹介状況(令和2年10月分)について」(厚生労働省)
「生活福祉資金貸付条件等一覧」(厚生労働省)
「緊急小口資金について」(厚生労働省)
「総合支援資金について」(厚生労働省)
「緊急小口資金等の特例貸付の受付期間、住居確保給付金の支給期間を延長します」(厚生労働省)
吉田 貴絵