みなさんは、「終末期の介護」と聞くとどんなイメージを持ちますか?

「死が近づいている人に関わるのは怖い…」こんな思いを抱いてしまう人もいるのではないでしょうか。

しかし、実際に医療や介護の現場、在宅介護をおこなう家族は、「どうしたら素敵な最期を迎えてもらえるのか」「どう対応したら苦痛が和らぐか」こんな風に相手のことを大切に思いながら、最期の時をともに過ごしているのです。

そこで本記事では、誰にでも関わる可能性がある「終末期の介護」に着目し、症状の特徴や介護方法、大切にしたいことなどを紹介していきます。

いま、「終末期の介護」に悩んでいる人、マイナスなイメージを持っている人はぜひ目を通してみてくださいね。

「終末期」とは

終末期(ターミナル期)とは、「医療の手段を用いても治療効果が期待できず、積極的治療がむしろ不適切と考えられる状態で、生命の予後が6か月以内と考えられる段階」のことを指します。

予後が限定されたとはいえ、終末期は「死」の準備をすることではありません。

今の状態(ステージ)の変化に合わせて、その人に残された日々をどのように過ごしてもらうのか、むしろ「生」を創造することなのです。

終末期ケア(ターミナルケア・看取りケア)とは

その人の思いに寄り添って、できるだけ心地よく生きられるように支える関わりを「終末期ケア(ターミナルケア・看取りケア)」と表現します。

残存能力、その人の望む生活、関心、価値観などを尊重しながら、やり残したことへの援助や苦痛を最小限にする工夫をしていきます。

終末期ケアは、マイナスなイメージを持たれがちですが、「生きる」を支えるケアといえるでしょう。