ただ、新型コロナの感染者数が再び増加し始め「第三波」の襲来とも言われている現在、自身の収入が今後どうなるか分からないという懐事情では、支給されたボーナスを思うように消費するというのはなかなか難しいものです。

そのため、多くの人がボーナスを貯金や預金に回すという選択肢を取らざるを得なくなるわけですが、ボーナス支給額の減額および消費意欲の減衰は、コロナ禍に見舞われた日本経済の回復を遅らせてしまうという懸念もあります。

日本経済を回すためなどという広い視野からの動機ではなく、ボーナスが出たからちょっと豪華な夕食にする、なじみの店を応援するために訪れる…といったような、生活の中のちょっとした楽しみは忘れないようにしていきたいものですね。

おわりに

ボーナスが支給されるかどうか、そしてその金額がいくらなのかは、それぞれの家庭において非常に重要な問題です。各社のボーナス予想によると、満足のいく金額が支給される方は少なくなりそうですが、支給されたボーナスはしっかりと使い道を検討し、納得のいく使い方をしていきたいものです。

【参考】
第43回 Ponta消費意識調査」(株式会社ロイヤリティ マーケティング)
2020年冬のボーナス見通し」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
2020年・冬のボーナス予測」(株式会社第一生命経済研究所)
JALボーナス夏半減に続き冬8割減へ…コロナ影響深刻」(読売新聞)
JR東日本、冬のボーナス3割減…民営化後で最低の2.2か月分」(読売新聞)

川上 俊介