しかし、ふたを開けてみれば、少なくとも筆者の周りでは「自分の気持ちに素直に、恋に生きる」3人に対して好意的な意見を持っている人がほとんど。むしろ「ドキドキするよね」「忘れていたトキメキを思い出させてくれるドラマだわ」という具合に、みな夢中になっているのです。筆者の友人の一人はこう言いました。
「金曜の夜10時は1週間で唯一、女に戻れる時間だわ」
この一言こそが、「恋する母たち」人気の理由を的確に表しているのかもしれません。
タイプが異なる3人の王子様
今回の「恋する母たち」人気を後押ししているのは、“母たち”が恋に落ちる相手を演じる小泉孝太郎、磯村勇斗、阿部サダヲの3人の男性陣。この3人、揃いも揃って、恋に落ちることに罪悪感を覚え、ためらっている女性陣にぐいぐいと迫ります。小泉孝太郎は愚直に、磯村勇斗は感情のままに、そして阿部サダヲは手慣れた感じで…。
3者3様の落とし方に、視聴している女性たちは思わず「私はどのタイプが理想かな…」なんて考えてしまうのかもしれません。特に筆者の周りで人気が高いのが、阿部サダヲ演じる人気落語家「今昔亭丸太郎」。彼は仲里依紗演じる「まり」に一目惚れし、アタックします。
一介の主婦が(とはいえ、演じるのは仲里依紗なのでとても美人なセレブ主婦ですが)、世間が注目している芸能人に口説かれるなんて、主婦版シンデレラストーリー。しかも、今昔亭丸太郎は、まりの夫婦仲や家庭を壊すつもりは毛頭なく、むしろ夫婦間のトラブルに悩むまりに的確なアドバイスを送るのです。
まりちゃん、まりちゃんと強引に口説く恋愛巧者ぶりと、大人のオトコの包容力。筆者の周りでは「阿部サダヲって、あんなにセクシーだったっけ…」ともっぱらの評判です。