日経平均株価が実に29年ぶりの25,000円台を回復
11月10日(火)の東京株式市場は続伸となり、取引時間中に一時+440円高(前日比、以下同)の25,279円まで上昇し、取引時間中としては1991年11月5日以来となる約29年ぶりに25,000円台を回復しました。10日の終値は25,000円を割り込んだものの、翌11日(水)は終値ベースでも1991年11月1日以来の25,000円台回復となりました。
なお、12日(木)の終値は25,520円で今年初の8日続伸で引けています。果たして、29年ぶりという株高はこのまま定着するのでしょうか。
ところで、まだ日経平均株価の25,000円がごく当たり前だった29年前の1991年はどういう時代だったのでしょうか?
この記事を読んでいただいている方の半分程度(注:筆者推測)はまだ生まれていなかったか、もしくは、株式市場を含めた経済に関する知識がついていなかったと思われます。株式相場に少なからず関心を持つのが20歳前後と仮定した場合、ザックリ50歳以下の多くの人にとってリアルタイムでの25,000円は初体験だったと言えます。
そんな29年前の1991年(平成3年)を簡単に振り返ってみましょう。
29年前は3,200ドル弱だったNYダウ、現在は30,000ドル目前まで上昇
1991年の日経平均株価は、概ね25,000円前後で推移し、高値が27,270円(3月)、安値が21,123円(12月)でした。年末には結構大きな下落が見られています。ただ、1989年末の史上最高値(ザラバ値38,915円)からは既に最大▲17,000円以上下落していたものの、今後の反転への期待は高まっていました。
筆者も、“今は中長期的に絶好の買い場”という株式ストラテジストの強気予想が溢れていたことをハッキリと記憶しています。