上下関係、人間関係、仕事量の多さ・・・・・・。働いていると大小なりともストレスを抱えてしまいます。

これまでは個人の問題で片付けられがちだったストレスも、2015年度からストレスチェックが義務化され、企業のストレスが「見える化」されるようになりました。また、「ハラスメント」という言葉は誰もが知るところとなり、パワハラならぬ「逆パワハラ」というものも。「言葉にできないけれどモヤモヤする」ストレスを抱えていませんか?

職場のストレスにはどのようなものがあるのでしょうか。

プレッシャーとストレス?50歳代以下「心の病」が増加

2019年の公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所による第9回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査の結果を見ていきましょう。

年代別の割合では、10~20歳代の「心の病」が増加傾向にあり、30歳代・40歳代と横並びになりました。2010年(第5回)までは、30歳代の「心の病」が全体の約60%にのぼり、その理由を「仕事の責任の重さと権限のアンバランスさ」が理由と考えられてきました。ですが、2012年以降30歳代の「心の病」は約35%にとどまり、10~20歳代と40歳代が増加してきました。

これは、近年の年功制が崩れたことに加え、契約社員、派遣、パートやアルバイトなど働き方が多様になったことも理由の一つと考えられます。転職が以前よりも当たり前となり、10~20歳代が「即戦力」として仕事を任されることや、40歳代以降であっても役職や権限をもてないこともまれではありません。

働き方の変化によってどの世代もストレスにさらされるようになり、これまで30歳代に特徴的だった「責任と権限のアンバランスさ」がほぼ全世代に広がったといえます。「年上だけど新人だし」「新人でも責任ある仕事を任される」など、プレッシャーやストレスを感じながら仕事をする場面も増えました。そういったアンバランスさにとまどいを感じる人が全世代に広がったといえます。