『サレ妻』という言葉をご存知でしょうか?これは、夫に『浮気・不倫をサレてしまった妻』を指す言葉です。

今回は、そんな『サレ妻』の中でも、夫婦としての関係を継続することを選んだ女性のエピソードをいくつか紹介したいと思います。

妊娠中に夫の不倫発覚。でも、子どもが小学生になった今でも生活のために夫婦として継続中

「夫の不倫を知ったのは、私が第一子を妊娠してひどい悪阻で入院した時でした。」と語るのはAさん。入院中、Aさんの夫は、毎日のように仕事帰りにお見舞いに来てくれ、「妻思いの夫」として、病院でも評判になっていたほどでした。
しかし、ある日夫が病室のベッドの脇に置き忘れたスマホに、明らかに女性からと思われる「今日も部屋で待ってるからね」というメッセージが表示されたことがきっかけで、Aさんは夫の浮気を知ることになります。

「私と夫は大学時代に知り合っているのですが、当時の夫は高身長でスポーツマン。ずいぶん女性には人気がありました。社会人になってからも、何人かに告白されていたと聞いていますし、結婚後も、言い寄ってくる女性はそれなりにいたのでしょう。」

悪阻の影響もあり、精神的に不安定になっていたAさんは、何食わぬ顔で「スマホ忘れちゃった」と戻ってきた夫に対し、「このメッセージは何⁈」と、泣きながら問い詰めたそうです。最初のうちは、「仕事先の人だけど、ちょっと距離感がおかしい」とか、「以前から勘違いされて困っていて」などと、「あくまで一方的に言い寄られているのをかわしているだけ」と主張していた夫でしたが、あまりのAさんの剣幕に、最終的に不倫を認めたそうです。

「一瞬頭が真っ白になりました。でも次の瞬間、夫に対してというより、相手の女性のほうに猛烈に怒りがわいたんです。『お腹の子の父親を取り上げる気か』と。ともかく相手の女性にその場で連絡させ、夫の口から『もう会わない』と言わせました。最後は、私も電話に出て『退院後に慰謝料など、弁護士を立てて正式な手続きを行いますからね』と言ってやったのですが。相手は尻込みしたのか、終始平謝りという状態でした。」

現在、Aさんは夫と小学生になった子どもと3人で穏やかな日々を送っているといいます。「離婚も頭をかすめましたが、当時の私には子どもとの生活を維持できるだけの経済力はなく踏みとどまるしかありませんでした。正直なところ、まだ、モヤっとした気持ちはあります。この選択が本当に正しかったのか悩むこともあります。ただ今は生活も安定してますし、割り切っている部分が大きいですね。」というAさん。

「でも今、夫のスマホはロックも掛かっておらず、必要な時には私がいつでも触って良いことになっています。さすがに次はないんじゃないですか?」