一度は離婚を考えた。でも夫のひたむきな謝罪が再び私たちを「円満夫婦」に

Cさんの夫が不倫をしたのは、Cさんが3歳と1歳の子どもの育児に奮闘している時でした。相手は、夫の会社に来ていた派遣社員の女性。複数の男性社員にちょっかいを出しては遊んでいたそうです。『彼女に愛情はない』『ちょっと非日常を感じたかっただけ』という夫の言い訳に、女としても社会人としても、いろいろなものを犠牲にして、家庭を支えてきたつもりのCさんの自尊心は、ガラガラと音をたてて崩れたと言います。

すぐに、義実家の両親を交えた話し合いの場を設けられました。悩みましたが、自分1人で抱えきれる問題ではないと判断したCさんが、義実家を頼ったのです。義父も義母も本当に良い人で、終始申し訳ないとCさんに謝っていたそう。そんな義両親の様子に、さすがに夫も本当に反省した様子だったそうです。

Cさんは、夫の謝罪を受け入れ、やり直すことを決めました。ただ、やはり、すぐに気持ちが切り替えられるわけではありません。ふとした時に夫と浮気相手のことを想像しては心が重く沈みますし、ひどいときは家事の途中で唐突に涙が出て止まらなくなり、夫に感情のままに言葉をぶつけてしまうこともあったといいます。

「夫はただただ真摯に謝り続けていました。私の希望を聞き入れ、相手の女性にも会わせてくれました。派手な女性を想像していましたが、どこか疲れた雰囲気を漂わせた地味な女性だったのが印象的でした。たくさんの人と遊んでいるのに、全然幸せそうに見えない人。夫の『愛情はない』という言葉がやたらしっくりきたのを覚えています。その後も感情が乱れてしまうことがありましたが、夫が根気良く受け止めてくれて、ある種、また違った信頼感を覚えていったことは事実です。」

浮気が発覚して今年で7年目。今は、夜寝る前に2人で軽く晩酌をしながら他愛無い話をし、手を繋いで眠るという夫婦の日々を過ごしているというCさん。「夫が不倫をしたという事実は消せないけれど、それも全て受け止めて、この先も夫や子どもと一緒に穏やかな日々を過ごしていくつもり。」と笑う姿が印象的でした。