どんな夫婦にも使える「家事シェア」のルール

さて、夫とうまく「家事シェア」するためのコツってあるのでしょうか?

「頼み方を工夫する」「家事スキルを褒めて伸ばす」「家事のクオリティにはある程度目をつぶる」といったテクニック(?)は常套手段ですね。

でも、「なんだかそれって旦那のヨイショばっかりって気がする…」とちょっと不満な奥様もいるでしょう。

「すべての家事をリストアップして分担、相手の領域には絶対に手出ししない」というルールを徹底している夫婦もあるようです。ただし、これは、「汚部屋でも全然OK」といった“おおらかさん”と「常に清潔ないと気が済まない」という“きちんとさん”の間では成り立たないやり方でしょう。

人それぞれ、向き不向きってありますよね。「掃除が苦手…」と感じている妻や、「洗濯は結構好き」という夫はたくさんいるでしょう。また、「育児」や「介護」といった、「家事以外の家のこと」のボリュームも家庭によって異なります。

そこで、筆者が考える「上手な家事シェアを目指すための、2つのルール」をご紹介したいと思います。

  • 日頃の家事のなかで、「これは得意」「これは苦手」というものは何かを夫婦で共有する。
  • 「切り捨てても生活に支障がない家事」はあるかを話し合う。

細かい分担や家事のやり方などは、その後に決めればよいでしょう。「適材適所」「臨機応変」に構えていくことで、お互いの負担は確実に減っていきます。それが、気持ちよい家事シェアに繋がる一歩ではないかと筆者は感じています。

さいごに

『世界は誰かの仕事でできている』

とある飲料の、印象的なCMコピーがありましたね。これって、家の中でも同じことだと思うのです。

「洗濯」「掃除」といった、ちゃんと名前がついている家事、そしていわゆる「名もなき家事」。どちらも、誰かやらないと、家族の生活が回っていかないのです。そこで必要なのは、「誰がやるか」ではなく、「どうしたらお互いの負担が軽くなるか」いう視点でしょう。

「家事シェアの不平等感」、この解決のカギを握るのは、夫婦が主張をぶつけることではなく、歩み寄りであると筆者は感じます。

【参考】
令和2年版(2020年版)男女共同参画白書」内閣府
 

犬養 のぞみ