育児中の女性が再就職する場合、重要な条件になるのが「勤務時間」「勤務日」「看病などによる急な休日の取得」。しかし、この3つの条件をかなえられる職種や業種はかなり絞られてしまいます。

また、この条件ではフルタイム正社員への就職は難しく、実家の両親など、何かあったときに頼れる人が周囲にいなければ、パートで働かざるを得ない場合も多いでしょう。

同調査の調査時点における母子家庭の母の就労状況は、「正規の職員・従業員」が44.2%、「パート・アルバイト等」は43.8%。ひとり親になる前の「正規の職員・従業員」が32.1%であることからすると、母子家庭になってから正社員として就職した人はそう多くないことが見て取れます。

母子家庭の母が選んでいる職種は?

では、母子家庭の母は、どのような仕事に就いているのでしょうか。「正規の職員・従業員」で最も多いのは「事務」の 31.7 %、次いで「専門的・技術的職業」の30.5%。「パート・アルバイト等」では「サービス職業」が 32.8%で最多、次いで「事務」の15.2%となっています。

送り迎えによる勤務時間や、土日祝日休みの勤務日、また休みの取りやすさを考えると、事務職やシフト制が多いサービス業が母子家庭の母に適しているのでしょう。これらは周囲に頼れる人がいなくても育児と両立しやすいのがメリットです。

看護師や保育士、教師などの資格職も安定はしていますが、資格職は休みがとりにくい職業が少なくありません。看護師には夜勤もあります。育児中に資格職で継続して働くためには、どうしても周囲の協力が必要でしょう。