ニトリブランドの店舗数は第2四半期終了時点で国内554店・海外67店の計621店舗となっており、これに加えネット通販も展開しています。
北海道で生まれたニトリが全国展開に踏み出した2000年以前は、家具類でリーズナブルなものは少なく、店舗によって商品のデザインも異なっていました。しかし「お、ねだん以上。ニトリ」というキャッチフレーズのもと、全国どこでも均質かつシンプルな商品を低価格で提供することで人気を獲得していきました。
ニトリのビジネスの強みは、商品の企画開発、原材料調達から、物流までを徹底的に管理したうえで、商品の生産を海外の自社・協力工場に委託する「製造物流小売業」の仕組みです。商品の90%以上をベトナムやインドネシアなど、人件費の低い海外で生産することで低価格を実現しています。
近年の業績と株価
2018年2月期から2020年2月期まで3カ年の通期売上高は、5721億円⇒6081億円⇒6423億円と順調に上昇。店舗数拡大にともなう買い上げ客数の増加が要因ですが、同時期の店舗数は523店⇒576店⇒607店、買い上げ客数は8201万人⇒8829万人⇒9392万人と伸び続けました。
さらに、営業利益は934億円⇒1008億円⇒1075億円、当期純利益は642億円⇒682億円⇒714億円と推移しており、利益面も好調です。
ニトリの決算説明会資料では労働生産性や従業員1人当たりの売場面積など、他社には見られない経営効率を示す指標も公開されています。これらの数字も18年2月期以降伸び続けていることから、効率化を維持しながら規模の拡大を進めていることがわかります。