実際にはどれくらのお金がかかりそう?

(1)在宅介護の費用について

介護対象製品については、介護保険で1年間に10万円を上限として1割負担(一定以上の所得がある場合は2割または3割負担)で購入可能です。利用者側で全額支払った後、費用の9割(一定以上の所得がある場合は8割または7割)が介護保険から払い戻される仕組みになっています。また、紙おむつの費用については、老人ホーム検索サイト「みんなの介護」によると1カ月あたり「1万円1円以上、1万5,000円以下」が一番多く39.6%で、次に「5,001円以上、1万円以下」が29.8%となりました(※5)。

訪問診療を受けるケースでは、月2回で1割負担:約7,000円、3割負担の人:約2万円というデータがあります。(※6 日本訪問診療機構「よくある質問」より)

さらに疾病治療が必要な場合は別途、医療費の負担や入院措置が必要となるため、通常の生活費に加えて介護費・医療費を想定していく必要があります。状況によっては前述の生命保険文化センターの「月々平均7万8000円」を超える可能性も。生活費を圧迫する原因にもなり得ます。

(2)家族の負担

在宅介護に関しては、介護を行う人の負担について考えなくてはなりません。厚生労働省の「介護保険事業状況報告の概要(令和2年(2020年)6月暫定版)」(※7)によると、施設でサービスを受けた人は約95万4,000人である一方、在宅で介護関連のサービスを受けた人は38万7,000人でした。在宅での介護は、同居の家族が6割弱で、その内訳は配偶者が25.2%、子が21.8%、子の配偶者が9.7%となっています。

「令和2年(2020年)版高齢社会白書」(※2)によると、家族が1日のうち介護にかかる時間は、要介護3以上になると「ほとんど終日」が最も多くなります。家庭での介護が発生すると、家族の就労に影響が出てくる可能性が高くなります。家族の収入面と介護費用の負担を考えると、年金と貯蓄のみで賄うことができるでしょうか。もしもに備えた準備が重要となりそうです。