一部の銘柄はバブルの匂いが強く、市場全体としてもバブルか否かの判断は微妙である、と筆者(塚崎公義)は考えています。
通常のバブルとは異なるが・・・
株価がファンダメンタルズから大きく乖離(かいり)しています。美人投票の世界である株式市場において金融緩和が相当大規模な株高をもたらしている、ということのようです。これはバブルなのでしょうか。難しい判断ですが、考えてみましょう。
ちなみに、一部の銘柄についてはバブルの匂いが強くしていますが、本稿の主要な関心は市場全体として、平均株価がバブルなのか否か、という点にあります。
通常のバブルは株価が高騰し、いつかは暴落するというものですが、今回はファンダメンタルズが暴落し、株価が高止まりしていることによる乖離です。
もう一つの違いは、仮に今がバブルであったとしても、株価が暴落しない可能性があることです。株価が高止まりしている間に景気が回復してファンダメンタルズが株価に追いつく可能性もあるからです。
そうは言っても、バブルである可能性はあるわけですから、考察してみることに意味はあるはずです。