家族の介護をしていて、オムツ交換をさせてくれない、着替えさせようとしたら怒り出してしまった、トイレに連れて行こうとしたら嫌がられてしまった、こんなことに悩んだことはありませんか?
介護拒否のある高齢者への対応はとても難しいですよね。在宅介護をされている方にとっては、心労につながる大きな課題でもあります。
筆者も介護福祉士として働いているとき、同じようなことに悩んだ経験があります。でも、たった4つの対応を実践するだけで、介護拒否のある認知症の人に「あなたに介護してほしい」と言われるようになりました。
今回は、筆者が実際におこなった4つの対応を紹介し、介護の方法をアドバイスしていきます。
介護を拒否する心理とは?
自尊心が傷ついている、認知症によって自分が何をされているのか理解できない、痛いことをされるのではないかという恐怖心などが、高齢者が介護を拒否する原因として考えられます。
たとえば、今までできていたことができなくなり、家族や介護スタッフに面倒を見てもらうようになれば、「自分はもうダメだ」「迷惑をかけている」というような感情が生まれます。これ以上迷惑をかけたくない、自信を失いたくないという思いから、介護拒否につながるのです。
また、認知症も介護拒否の大きな原因となります。
自分が介護を必要とする状態にあることが理解できず、介護者が着替えさせようと服や体に触れるだけで、痛いことをされるのではないかと恐怖を感じます。その結果、「何をするんだ!」と怒鳴るなど、介護拒否が起こりるのです。