「認知症に寄り添う介護」私が実践した4つの対応

では、認知症の人との心の距離を縮めるために、筆者が実践した4つの方法についてお話していきましょう。

① 介助を始める前に今から何をするのか説明する

いきなり介助を始めるのではなく、目線を合わせ、今から何をするのかしっかりと説明します。なぜ今必要なのかを合わせて伝えると、より効果的です。

たとえば、「朝になったので、パジャマから私服に着替えをしましょう」「オムツを3時間交換していないので、新しいものに変えましょう」という感じです。ただ単に、「洋服を着替えましょう」と言われても、認知症高齢者は、「裸にしようとしている」などと恐怖を感じることがあります。

また、声をかけるタイミングもとても重要です。介護者が急に洋服を触り、脱がせ始めながら「朝になったので、パジャマから私服に着替えをしましょう」と伝えても、認知症高齢者はすでに恐怖を感じてしまった後です。

最初に、「今からおこなうこと」と「理由」を伝え、安心してもらうことが大切です。