“ギグワーカー”をご存じでしょうか。ギグワークに従事する人をギグワーカーと呼びます。ギグ(gig)とは音楽用語で短いセッションを指す言葉ですが、細切れで単発の仕事を意味する言葉として使われるケースが増えています。Uber(配車サービス)やUber Eats(フードデリバリー)をイメージするとわかりやすいかもしれません。

ギグワーカーの働き方はさまざまで、企業に勤めながらスキマ時間にギグワークをこなす人も少なくありませんが、ギグワークをメインとして働く人も存在します。企業などの組織に所属していない人はフリーランス、開業届を出していれば個人事業主とも呼ばれます。ギグワーカーやフリーランスで厚生年金保険に加入していない20歳以上60歳未満の人は国民年金の対象です。

そこで今回は、国民年金に加入している人の職業や年収、将来もらえる年金受給額などについてご紹介します。

日本の年金制度をおさらいしよう

日本の公的年金は2階建てです。1階部分は日本に住む20歳から60歳未満の人が全員加入する国民年金で、2階部分は会社員や公務員、教員などが加入する厚生年金です。国民年金の加入者には3つの種類があります。

  • 第1号被保険者・・・第2号および第3号被保険者ではない人
  • 第2号被保険者・・・厚生年金保険の被保険者
  • 第3号被保険者・・・第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収が130万円未満の人)

国民年金の満額はいくらなのか

国民年金を満額もらうためには、20歳から60歳未満の40年間に保険料をすべて完納しなくてはなりません。国民年金の満額は物価や賃金を考慮して毎年見直されます。2020年度の満額は78万1,700円(月額6万5,141円)です。

国民年金の受給要件は、保険料の納付済期間と免除期間の合計が10年以上あることです。未納の保険料を支払える期間は2年間のみと決められているため、早めに納付することが大切です。